2011年5月19日木曜日

プロジェクトメンバー石巻・女川へ

5月13日〜現地の被害の様子,被災地の子供達の状況を知ると共に,別プロジェクトである“カメパオプロジェクト”の活動を実施することを目的に被災地に入りました.
メンバーは,KAMEの翼プロジェクトメンバーの中原,渋垂,黄瀬,寺田,原田の5人です.
4月19〜20日に下見のため被災地入りした,渋垂,寺田が現地で作ったネットワークを頼りに活動を行って来ました.そのときの様子を簡単に報告します.

今回はとりあえず,被災地の様子について書きます.


●被災地の様子
特に被害の大きかった女川町中心部 とても人が住めるような状態ではない
女川は街ごと廃墟のようになっている
石巻市・女川町の様子を報告します.

震災からすでに2ヶ月が経過していますので,自衛隊や消防による行方不明者の捜索が一段落し,重機が入るようになったため大がかりな片付け作業が進んでいます.それでも,片付けをしなければならない場所が多すぎて,まだ手つかずのところも多く信じられないような光景が広がっています.
今回みた一番大きな 重機?


家や,車が流されて原型が分からなくなっているのは普通の光景で,ひどいところでは何もかもが圧倒的な津波のエネルギでバラバラに分解されグチャグチャに混ぜられてしまっていて,言葉の発しようもありません.
破壊された車 車種の判別もできない


さらに,石巻・女川を見た限りではかなり大規模に地盤沈下が起こっているようで至るところで,満潮時には冠水します.道も家もすべて海水に満たされてしまい.片付けのしようもありません.現地の人は,どうしても車が海水にさらされてしまうので,もうこの車は駄目だと諦めながら乗っています.
満潮時には十数センチの高さまで海水がくる
道路が川のようになる

道路が冠水すると,交通が麻痺してしまうので,道をかさ上げする工事が続いています.その工事による渋滞もひどく,ストレスの一因になっているように感じました.
長く続く渋滞


被災地の様子をテレビで見るのと,実際に見ることの一番の違いは,街全体に立ちこめる独特の臭いだと思います.漁港の魚市場の臭いがきつくなったような臭いと想像してもらえば良いと思います.その臭いが津波に覆われた地域には一面に立ちこめています.慣れてしまえばそれほど気にならなくなりますが,それでもあまり気分の良いものではありません.

また,津波により大量の土砂が流されたことにより,あらゆる場所に泥水が入り込みました.雨が降れば,それは泥としてそこに存在しますが,晴天が続くと泥が乾き,細かい砂埃となり街を覆います.そのため,喉や目にダメージが来ます.被災地ではマスクは必須です.コンタクトレンズの人は目のケアが大変そうです.
車の窓はすぐ汚くなる

さらに,至るところで,重機や自衛隊の飛行機やヘリコプターが動いているため騒音もかなりのものです.
大きな飛行機が低空を飛び回る

ささないなことも,積み重なると大きなストレスになります.被災地の人たちが心配に思えるようなことは,数えきれません.


ここに寝袋をつかって5〜6人で寝る

私たちが,宿泊したのは避難所になっているホテル.しかしこのホテルはいわゆるラブホテルと呼ばれるホテルです.このようなところで,家族で避難生活を送っている人もいます.このホテルは,津波にのまれた地域に建っているため,1階部分は完全に使い物になりません.さらにこの建物は水道が戻っていないので,部屋のトイレも水道も使えないため,簡素な仮設トイレを使用しています.
避難所のトイレ 使った紙はビニール袋へ においがすごい
それでも,このような場所で避難生活を送ることが出来る人は比較的恵まれているようです.1家族で1部屋が与えられればプライベートは確保されるし,ベットもあります.さらに避難所になっているため食料や水,生活用品などの物資もしっかり届きます.被災した,自宅で生活を続けている人などはもっと厳しい生活を送っているようです.
被災地での人々の生活の現実を知ると本当に気が遠くなってきます.


被災地の片付けのボランティアや,救援物資の供給はまだまだ必要だと実感しました.
こちらの,子供たちのことも考えながら,プロジェクトを進めていかなくてはならないと実感しました.

harada

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