2011年6月27日月曜日

プロジェクトメンバー石巻・女川へ -5

現在の女川町中心部


私原田は,今月19日まで,東日本大震災で甚大な被害が出た宮城県石巻市および女川町で活動してきました.今は静岡に帰っておりますが,これからも時間を見つけて行こうと思っています.
前回に引き続き,東日本大震災の被災地である宮城県石巻市・女川町での活動についてレポートします.

●カメパオプロジェクトの女川での活動


・女川町立第四保育所の入所式
入所式の様子

 6月12日(日)
 この日,女川の保育所に,およそ3ヶ月ぶりに子ども達の声が響いた.
 この保育所は,3月14日に我々がカメパオを設置した場所.

 女川町には4つの保育所があったが,津波で流されてしまったり,避難所になっているなどしているため,現時点で再開できるのはこの第四保育所のみ.それでも,職員さん達の必死の努力で再開にこぎつけた.
 女川町には,場所が少ないため,避難所や仮設住宅が町外になってしまっている方も多くすべての子ども達が戻ってくるわけではない.今回の再会では合計100名ほどの子ども達が集まった.

 入所式では,保育所の歌を皆で歌ったり,先生方によるお楽しみ会が開かれたりなどした.保護者の方々も含め皆が笑顔でとても暖かい雰囲気だった.子ども達はとても落ち着いた様子で,見ている限りではこの3ヶ月のいろいろな出来事の影響はほとんど無いのでは,と思えるほどだった.

 先生方は,今まで役場の職員として避難所の運営などにあたってきたが,これでようやく本来の仕事に戻ることが出来る.子ども達も,これまでは始終避難所にいなければならなく,友達と遊ぶこともなかなか出来なかったが,これからは保育所で思う存分友達や先生と一緒に遊ぶことが出来る.保護者の方々も,お子さんのこと心配せずに仕事に行くことが出来る.

 まだまだ,復興への道のりは長いが,これは大きな一歩だと思う.

久しぶりの第四保育所




・カメパオの様子
 入所式から数日後.
 実は,カメパオは入所式の場所確保のため一時解体されて保管されていた.カメパオの再建に向けてカメパオがどのような状態なのか見せてもらいに再び第四保育所を訪れた.

 カメパオは既に,保育所の子ども達の部屋に戻されていたが,まだ組み立てられてはいなかった.先生方に話を聞けば,以外に場所が少なくカメパオを再び組み立てられずにいるということだった.
 最初にカメパオを組み立てた場所であるホールは,昼過ぎには,昼寝の場所になる.ちょうど私が訪れたときは昼寝の時間だったのだが,子ども達はホールだけでは入りきらず隣の部屋も使用してようやく全員が寝られるような状態で確かに場所が少ない.
 そのため,カメパオは解体されたままの状態(上部と下部を分け,さらに下部をいくつかに分解した状態)で子ども達の遊び場になっていた.この状態であれば,使用しないときは積み上げて保管することができるため場所は少なくて済む.



 実際に子ども達が遊ぶ様子を見ることは出来なかったが,子ども達はそれぞれ箱の中に入り,その中でままごとなどの遊びをしたり,箱にすっぽりと収まってそこでじっとしていたりなど思い思いに遊んでいるという.

 この状態でもそれなりに子ども達には人気で楽しんでくれているようだが,せっかくのカメパオなのでもう少し立体的な形状にして,子ども達が中で遊べるような状態にはしたいという話だった.
 今度メンバーが訪れるときには違うアレンジが出来るように,何かプランを考えるという事で保育所を後にした.

・勤労青少年センターのカメパオ
 前回まで数回にわたりレポートした女川町役場勤労青少年センターのカメパオの様子も聞きに言った.
 しかし,聞きに言ったときは既にカメパオは無くなってしまっていた.やはり,材料にしたダンボール箱が弱く,箱が潰れ,修復不可能な状態になってしまい処分されてしまったそうだ.
 ここの子ども達は,ずいぶんカメパオを気に入ってくれていた様子だったのでとても残念だが,潰れてしまったということはそれだけ遊び尽くしてくれたということなので,ここにカメパオができたことはとても良いことだったと思う.

harada

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