2011年8月20日土曜日

交流会がありました。

8月13日14日とKAМEの翼プロジェクトのプレイベントの交流会があった。
13日は、ただいまАgora子ども美術工場で制作中の土井由紀子さんと、大塚朝子さんと9月に同時に制作展示される高橋匡太さんを交えたフリーとキング。
同時にただいま写真展が開催中の原田俊太郎君から被災地での様子を聞くフリートーキングとなった。
京都からは中原浩大氏、黄瀬剛氏が参加し、名古屋の豊田美術館の学芸員の能瀬さん、朝日新聞記者さん、郷土新聞の記者さんも参加した。
その中には、高校生の子達も参加し、一生懸命みんなの話を聞き入っていた。
自己紹介から始まり、作成中の土井さん、大塚さんの話、そして高橋さんは、20年前の紙ワザ大賞のスライドを見ながら、あの頃の自分にタイムスリップして、あの当時のワクワク感に似た感覚を、今持っているような話をされていた。
「何でも思いっきり表現させてもらった紙ワザでの感覚は、今の自分を形成する中で、たいへん意義あることだった。」と・・・
そして原田君の話になり、トークの内容は、震災の話に変わる。
原田君が、石巻・女川でどんな思いでボランティアをやっていたか、何が大事だったかなど、質問も相次ぎ、震災中心のフリートーキングとなる。
中原氏や黄瀬氏は同じく5月に、石巻、女川に入り、カメパオ作成をした。
そこで見た状況とその後の女川の状況を、原田君や、渋垂氏、寺田がそれぞれ体験等を話す。
ボランティアと組織の問題。
個人ボランティアの限界とそこへサポートする組織団体の実状。
ボランティア、支援とはいったいなんなのか・・・。
その話には学芸員の能勢さんも加わった。
そんな中でKAМEの翼のメンバーがやった支援、・・・支援とは?という話になった。
たぶん支援とは、何かをどうすることが支援ではなく、震災だから何かをするんではなく、そこに人が倒れていたら手を貸すだろうという考えが原点にあり、皆が同じ支援を行うのではなく、被災している人としっかり向きあい、人間関係を築いていく・・そして支えあうことなんだろうと。
そして能勢さんは言った「被災地で問われることは、人間力なんですね?」っと。
人間力・・・そうかもしれない。
個として何を思い、どう動くか・・・リアルな現場で・・・確かに人間力をこの震災は問われているのだろうと。
皆が、被災地へ心を馳せ考えることが出来た時間だったように思う。

そして、話は、来年の作品制作の選出の話になった。
選出をされる中原浩大氏は、その点について考えあぐねているという。
選出基準を設けず、あえて、選出基準は、中原浩大氏、と日比野克彦氏の思いにゆだねられる。
なぜ二人の思いにゆだねられるのか・・・それは、二人の確かな目を知りぬいた渋垂氏の揺るがない自信と確信があるからだという。
時代をしっかり捕まえ、体全体で感じ取り、表現する二人を紙ワザ、カメパオ・・・熱い時間を共にしたからこそ、感じ取った確信なのだろう。
中原氏は言った。「紙ワザのときもカメパオの時も実は、何が始まるかは分からなかった。しかし何年かたってその意味が分かる。それがカメパオであり、紙ワザであり・・・だからカメの翼もそうなのだろう。みんなそこに手ごたえを感じた・・・確かに・・・」
来年の作品制作は、アーティストとしてではなく、個の人間としての中原氏と日比野氏が時代を真剣に向き合う若者を選出されるだろう。
「個の人間として」・・・・それがKAМEの翼であると私は思う。
時代を感じ取るものは、今瞬間瞬間の出来事に敏感に察知して、表層にとどまらず、本質を理解する幅を持った人たちである。
私にとって、そんなことを感じたフリートーキングだった。

また、今回の話にじっと耳を傾けていた高校生の拓実君と、奈未ちゃん。
これから世間に出て行く若者の様子も微笑ましかった。
このことに関しては私のブログでも紹介しています。
ゆるりんのポレポレ日記http://yururinp.exblog.jp/

terada



作品制作をする土井さん
立体作成に取り組む大塚さん
フリートーキング前の昼食会。玄米おにぎりとお漬物・・・

フリートーキングの様子
高橋さんは紙ワザ大賞のときのスライドを見ながら語る。
14日はサポーター交流会でテラコッタつくり。子供達も大人も制作活動に集中する。


いつの間にか静岡のメンバーは、お地蔵様つくりに精を出す。
                   制作者の顔に似たお地蔵様の出来上がり♪

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